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「二宮農園」を手掛ける想い

「二宮農園」を手掛ける想い

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植物は、動物と違い移動できない代わりに適応能力がとても優れています。風土や栽培者本人に合わせて自らを適応させていく能力が有ります。その環境で生き延び、その環境に適応した子孫を残そうとします。もしも過度に無理をさせれば生き残るために祖先帰りをしたり、生命力旺盛だけれども食べるに適さなくなったりします。不思議ですが、本当の事です。

在来種と呼ばれる野菜たちは、そのようにして、根を下ろした土地の気候風土に適応し、栽培者に好まれ、受け入れられる特質を獲得して生き残った野菜たちです。勿論、品種改良により選抜育種された品種もあります。栽培者は彼らの適応能力の及ばない幼少期の環境を再現したり、より育生し易くしたいところを補います。

野菜は、雑草よりも土を育てる力が強いです。微生物、虫たちとの共生が巧みで、育ち始めれば雑草よりも優勢です。なので適切に野菜を配置したり、リレー栽培をすることで土が育っていきます。土が育てば、生育条件の制約が厳しい野菜も育つようになります。

野菜は、人に依存する事で、自分たちに好都合な環境を確保する戦略をとったが故に普通の草以上に癖があります。それを補うのが、相性の良い作物を組み合わせる事と、特別な雑草である緑肥を栽培する事、虫を敵としない事です。

緑肥を畝の間、畝の周りに育てます。鋤込むことは基本的にしません。緑肥に生息する虫も活かします。受粉のために、そして害虫の天敵として働いて貰います。実は虫害とされる虫たちにも、自然界では存在する理由が有り、彼らでなければ果たせない役割が有るのです。
虫と同様なことが微生物、菌糸類にも有ります。更に水と空気の物理的な動きや働きを活かします。

自然農法は徹底して科学的な観察思考・判断を活用します。足し算では無く引き算で成り立つ世界です。余計なことはしない、余計な物は加え無いように心がけます。
窒素肥料を補えば、燐肥が必要になります。化学肥料を使えば農薬が必要になります。草を目の敵にしなければならなくなります。使わなくて良いお金を使うことになります。耕すことで失う物が有ります。耕すと云うことはリセットすることですので耕しません。耕さないことで腐植の層を積み上げ、土中の環境を豊かにしていきます。

お金をかけることなく、先人たちが受け繋いで来た貴重な在来の種を、わたしたちも繋ぎ次世代に渡します。
(二見 幸夫)

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