vol.7「とうもろこし競争」
vol.7「とうもろこし競争」
「暑いですね~!」まさに猛暑本番!ただでさえ動きが悪いとは思っていましたが、暑くなってくると完全に思考停止状態に陥ります。Vol.6以降、すっかり更新が途絶えておりましたが、気にはしてたんです、いやほんと。と、言い訳はこのくらいにして・・・。
夏の畑で一番絵になる作物と言えば、まず思い浮かぶのがトウモロコシ。ガジュマルのようにしっかりと地面を鷲づかみにして根を張り、人を見下ろすくらいまでしっかり育ちます。ひまわりもそうですが、そこにあるだけで、夏の太陽に真っ向から勝負を挑んでいるような逞しさに憧れさえ感じます。実際、できた日陰で、我々弱い人間や植物を庇護してくれる。まったくもって大した奴です。
成長を見守るのも、結構楽しい野菜のひとつ。「そうそう、イネ科だったんだ~。」と改めて気づかされる稲っぽい芽だし(双葉じゃないってだけかもしれませんが・・・、でもやっぱりちょっと新鮮!)。忍者の跳躍修行として麻の代用に使えそうな際立つ伸長力。雌花(小穂)が絹のひげのように垂れ下がり、やがてそのひげの本数分の種子(果実)が熟していく、おもしろさ。せっかく、畑で育てるんだったら、観察して楽しめるだけ楽しんだ後で、胃袋に収めたいものですよね。
しかし、しかし、この果実を、無事に収穫するのには、最近は知恵が必要になってまいりました。何も策を講じなければ、十中八九、鳥獣にやられます。私の畑では、カラスとハクビシン対人間の知恵比べ。収穫間近になると、ネットをかぶせたり、糸をはったり。それでも、その糸をかいくぐり、ご馳走にありつく奴らにほとほと手を焼く厳しい現実。全くこちらがおこぼれすらいただけないことも普通です。
頭を使うのがとことんいやな私は、今年は、思い切って防護用具を一切辞めてみました。とうもろこしの実をさらけ出し、「どうぞ、お召し上がりください。」とばかり無防備体勢で収穫時期を迎えました。すると、どうでしょう、彼らも安心するんでしょうか?「せっかくだから、しっかり熟すまでじっくり待つぞ~」という体勢。で、私はと言うと、毎日観察を続け、完熟の2日前にフライング収穫を成功させました。完熟じゃなくてもいい!やつらに先を越されるくらいなら、の精神で、今年の「とうもろこし競争」は蔵門に軍配です!黄色がびみょ~に薄いと思わなくもないのですが、おおむね美味しくいただきました~! (2016-8-7)
蔵門のこと
今日、偶然、年配のご婦人を軽トラの助手席にのせて家まで送らせていただきました。朝市会場まで炎天下30分かけて歩いた道のりを30分かけてお戻りになるとのことで、家が近所だったこともあり、お声をかけさせていただきました。
夕方までは暑くて、「うごけん!」とぐだぐだしているところに「ピンポーン!」という呼び鈴の音。
その婦人が、天草を煮てところてんを作り、持ってきてくださいました。もう、暑さも吹き飛ぶような感動に包まれ、「こういう人に私もなりたい!」と改めて思う今日この頃です。
《追伸》大好物ですが、ところてんを押し出す“天突き器”が我が家にはありません。どうしたもんじゃろなあ~。