移住家族の声vol.64「さて、どこに住もうか・・・」
移住家族の声vol.64「さて、どこに住もうか・・・」
東京の下町、学生時代から住んでいた古いアパートは好き勝手に生活できて快適だし、近所の皆さんも人情味があって優しいし、近くにコンビニ、スーパー、大きな商業施設まである。なんでも揃うし便利なんだけど…
私が妊娠をして、しかも双子だと分かってから、
東京で子育てできるだろうか?
と、一気に不安になりました。子どもたちに色々な経験をさせたくても、都会ではお金をかけて体験させなくちゃならないし、、、。双子を育てるにはそれなりのスペースが必要だぞ。家もそうだけど、東京は家と家の間もキュッとしているから窓を開けたらお向かいさんとこんにちは〜なんて事が多いし。夜は明るくて賑やかだけど、子どもにとっては…。
そんなに便利じゃなくてもいいから季節の移り変わりや一日の時間の変化がわかる生活がしたいなと思ったのです。
私自身静岡県の海の側で育ったので海の近くで子どもを育てたいという気持ちがあり、自然さえあれば子どもは勝手に学んでいく!と移住を決めました。
場所はどこにしよう〜、実家と東京の間の駅を一つずつ調べていくと…
なんとも魅力的な響き。中郡二宮町。名前は知っていたけど降りたことがない駅でした。
平塚や茅ヶ崎などなんだか煌びやかなイメージと比べてなんとも素朴でのんびりとした感じが漂ってきて、ここがいいのではないか?と二宮を調べ始めました。するとあらあらなんとも、楽しいことがいっぱい詰まった町のよう。私の妄想は膨らんでいき、夫に相談する頃にはほぼ住む前提での話になっていました。
住み始めてみて驚いたのはお散歩しているとあちこちに秘密の抜け穴みたいな通路や、怪しい小径、小さなお稲荷さんが沢山!!!なんだここは?と、入っていってみると、突然海に出たり、
え!!!ここ行くとここにでるの!!?
みたいな場所がいっぱいで、しかも特に何にも書いてない!この先海―。とかない!
いきなりあるんです。ポカンと。知らなきゃ知らないまま通り過ぎてしまいそう。まぁ、地元の人にしたら当たり前の道なのですが、私は毎日冒険しているみたいで楽しいです。よく行き止まりで引き返したりもしますが…。
整備されていない森みたいなところがあったり、角を曲がるといきなり畑が広がって富士山が見えて、焚き火のいい匂いがする〜。お家の前で野菜を売っているぞー。ここにもあそこにもー、ふむふむ。と、
なんだかタイムスリップして日本昔ばなしの世界にいるのでは〜と思うような瞬間が多々あって、こどもたちが成長してきたら遊ぶ場所だらけで楽しいだろうな〜〜と、今からワクワクしてたまりません。もし私がこどもだったらあちこちに秘密基地を作ったり、毎日大冒険だなぁー。と、ここで子供時代を過ごせる事を羨ましく思ったりもします。
そして皆さんのんびり、ゆったり、ゆる〜い時間が流れていて、なんだか気張っていなくていいな〜。と思います。海にゴザ敷いて読書してるひとがいたり、食パンを焼いてる人がいたり、なんとも自由だなぁ〜。
私もまだまだ開拓中ですが、自分のお気に入りの場所を沢山作っていきたいなと思っています。
なかなか奥が深いな二宮。と毎日その味を噛み締めています。
白石智実
(2023-2-17)