結婚したら二宮に住もう!

vol.11 「パッションフルーツ」

vol.11 「パッションフルーツ」

知り合いのTさん宅の庭先に、パッションフルーツが植えられている。この温暖な二宮の気候でも樹で熟すには少し気温が足りないようで、しばらくツルにぶらさがったまま青い実を揺らし続けていた。
先日、その実を10個ほど譲ってもらった。はじめは「ぬか漬けにでもしてみっぺ。」などと企んではみたものの、いやいや色形そっくりの摘果メロンのぬか漬けがおいしいのはウリ科だからだ、ということにハタと気がつく。中身は似ても似つかぬ情熱の果実。ぬか臭い床に押し込めるには、あまりと言えばあまりの仕打ちではあるまいか。南国果実の叫びが、聞こえてきそうで思わず耳を覆う。無謀な漬物案は早々に引っ込めることにした。

「そうだ、そうだ、うちで作ってるキウイフルーツ(この果実も、樹では熟さない品種が多い。)と一緒に追熟してみっぺ!」さっそく、発砲スチロールの箱を近所のスーパーにもらいに走る。
現在、我家の即席追熟装置では21℃という厳しい温度管理のもと、パッションフルーツとキウイフルーツが熟成の時を待っている。そして、その装置に目が留まるたびに、私の妄想はむくむくと膨らんでいく。この果実はオリーブに続く、町の名産になるに違いない。湘南のパッションフルーツ!うんうん、いけてる、十分いける。父親譲りの商魂たくましい私は、二宮ブランドのパッションフルーツが世に出ることを密かに夢見ながら、Tさんの果実を今日もせっせと、温めるのであった。(2016-11-22)

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《写真》泡盛コーヒーは、おきなわのイベントで友達が私に
買い与えてくれた代物。好きそうだ!ということらしい。

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蔵門のこと

 パッションフルーツをくれたTさんとは、今年の春頃、知人H氏の紹介で知り合うことになった。まだ、知人歴の浅い知人の一人だ。知人H氏もまた、昨年の夏頃、知り合った人で、知人Iさんがその縁のきっかけを作っている。でもって、Iさんは2年ほど前に庭木の手入れを私に頼んだお客さんで、その時初めてお話をした・・。という具合でぐるぐると人の縁に導かれて、パッションフルーツが我家にやってきた。
 二宮町に越してきて「人と人がつながってる」ことを実感する瞬間が、ぐんと増えた気がしている。(もちろん、年齢のせいもあると思うけどね。)背筋を伸ばしたような、おしゃれな出会いとは、少し違って、さつまいもを掘ってツルを手繰っていたら、同じ芋のツルを反対から手繰っている人と、ごっつんこして「ああ、びっくり」みたいな、出会いとでもいいましょうか?そんなさりげなく、かわいい出会いがこの町のあちこちで繰り広げられてる。私は、そのつながりを実感しながら、安心感に包まれたり、癒されたりしてるんだろうなあ、とつくづく思っている。
今回は、わが町自慢で、終わりにしときましょうか。

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